看護師の離職理由の大半は、妊娠、出産、育児となっています。キツイキツイと言いながらも、身体的に働けなくなるまでは離職しないようです。
こう考えると、50万人の休眠有資格者の半数程度は、育児中か育児を終えても不規則な生活に戻るのを避けているかの、どちらかと考えることも出来ます。
柔軟な病院では、様々な雇用形態を生み出しながら、看護師の確保を続けています。まず、日勤のみで土日休暇、未就学児には保育施設を院内に設けたり、足りないところはパートやアルバイトでスポットで雇う、一見つぎはぎな人員配置ですが、理にかなっているといえばそうとも言えます。アルバイトだろうがパートだろうが正規雇用だろうが、正看護師ならば給与に差はありません。
病院だけでなく、介護施設や有料老人ホームも同様に、この50万人の休眠有資格者の発掘に力を入れています。シフト制を取り入れている企業は皆無です。淡々と日勤を続けるか、土日だけアルバイトで入るか、夜勤専門で淡々と働くか、必要な時だけ訪問するか、様々な働き方が提案されています。
究極の最適化された人員配置は、施設責任者以外を全員派遣社員でアウトソーシングすることです。さすがに責任者をアウトソーシングはできませんが、管理職もアウトソーシングすることはできます。
そもそも、途中で一時離脱して、その後のライフサイクルは変わるのですから、終身雇用でもないものを交代制のシフト勤務にしていること自体が、まったく時代外れの雇用形態なのではないでしょうか。